製造コスト計算ツール
見積もりに使う社内の原価を、工程ごとに出します。
ロット 100 個の合計 120,332 円
| 内訳 | 納品1個あたり |
|---|---|
| 材料費 | 500 円 |
| 旋盤 | 703 円 |
ロット数を変えると
| ロット | 納品1個あたり |
|---|---|
| 10 個 | 1,388 円 |
| 100 個 | 1,203 円 |
| 1,000 個 | 1,185 円 |
計算式
投入数 = 必要数(納品数) + 不良の見込み 納品1個あたり原価 = [ (材料費 + Σ工程の加工コスト) × 投入数 + Σ工程の段取り費 ] ÷ 納品数 工程ごとの加工コスト(投入1個あたり) = 工具価格 ÷ 工具寿命 + (機械チャージ + 変動費) × 加工時間 + (人件費 ÷ 担当台数) × 加工時間 + 人件費 × 検査時間 工程ごとの段取り費(ロットに1回) = 段取り時間 × (機械チャージ + 人件費)
出るのは社内のコストです。販管費・利益・外注費は含みません。 見積もりに使うときは、ご自身で上乗せしてください。
入力項目の説明
この仕事の条件
| 項目 | 何を入れるか |
|---|---|
| 必要数(納品数) | 客に納める数 |
| 不良の見込み | 余分に流す数。100個納めるのに5個落ちるなら「5」 |
| 材料費 | 1個あたりの材料代。切代やつかみ代の分も含めた額を入れてください |
| 比べるロット数 | 単価がどう動くか見たい数量。いくつでも足せます |
工程ごと(旋盤・マシニングなど)
| 項目 | 何を入れるか |
|---|---|
| 加工時間 | 1個を削るのにかかる時間 |
| 段取り時間 | ロットに1回ぶん。個数が増えても増えません |
| 機械チャージ | その機械の時間単価。機械チャージ計算ツールで出せます |
| 人件費 | 作業者の時間単価 |
| 工具価格 / 工具寿命 | 工具1本の値段と、その工具で何個削れるか |
| 変動費 | 電力・切削油・消耗品の、1時間あたりの額 |
| 担当台数 | 1人が同時に見ている台数。3台なら人件費は1/3で計上されます |
| 検査時間 | 1個あたりの検査時間。その1個に専念する前提なので、担当台数では割りません |
工程は「+ 工程を追加」で増やせます。材料費・納品数・不良の見込みは工程の外にあるので、 工程を増やしても二重に計上されません。機械チャージ・段取り費・工具費は工程ごとに別々に効きます。
関連するツール
| ツール | ここで使う数字 |
|---|---|
| 機械チャージ計算 | 機械チャージ(円/時) |
| テーパー計算 | テーパー部の寸法。加工時間の見積もりに使う |
| 材料重量計算 | 材料費。単価まで入れれば、そのままここへ渡せます |
| 切削条件計算 | 加工時間(分/個)。そのままここへ渡せます |
| 切りくず排出量計算(準備中) | 加工能率の比較 |
| マンチャージ計算(準備中) | 人件費の按分 |
各項目の数字をどう出すか
このツールは数字を集めれば答えが出る形になっています。 逆に言えば、集めるところが一番手間です。 それぞれの数字がどこから来るのかをまとめました。
材料費(円/個)
材料費 = 重量 × 材料単価 重量 = 体積 × 比重 丸棒 π × (D÷2)² × L × 比重 角材 W × H × L × 比重
仕上がり寸法ではなく、材料として買う寸法で計算します。 切代・つかみ代・端材の分が要るので、図面寸法だけで出すと足りません。
→ 材料重量計算ツール(金属18種の比重表つき)
加工時間(分/個)
旋盤の外径削り 回転数 n = 1000 × Vc ÷ (π × D) 時間 = 削る長さ ÷ (n × 送り f)
切削条件が決まれば計算で出ます。ただし空運転・工具交換・測定の時間は別なので、 実績があるならそちらの方が確かです。
工具を変えて能率が上がると、ここが短くなります。 工具費は上がっても加工時間が減るので、合計では安くなることがあります。 その比較はこのツールで2回計算すれば確かめられます。
→ 切削条件計算ツール(旋盤・フライスの回転数と加工時間) / 切りくず排出量計算ツール(準備中)
機械チャージ(円/時)
年間固定費を年間実稼働時間で割って出します。 減価償却・設置スペースの家賃・保険料・金利が対象で、 工具費や電力は含めません(このツール側で別に扱うため)。
機械チャージ計算ツールで出せます。 結果画面の「この値で製造コストを計算する」を押すと、そのままここへ渡ります。
人件費(円/時)
人件費 = 年間の総支給額(社会保険料込み) ÷ 年間の労働時間
賞与と社会保険料の会社負担分を入れ忘れると、実態より安く出ます。 月給だけで割ると2〜3割ずれることがあります。
そのうえで、1人が同時に複数台を見ているなら「担当台数」で割ります。 3台見ているなら、1台あたりの人件費は1/3です。この按分はツール側でやっています。
マンチャージ計算ツール(準備中)
工具価格・工具寿命
工具費は工具価格 ÷ 寿命個数で1個あたりに直します。 刃先交換式ならチップ1枚の価格とコーナー数で考えます。
寿命はカタログの推奨条件が目安になりますが、実際の材質・条件で変わります。 社内に実績があるなら、そちらを優先してください。
変動費(円/時)
電力・切削油・消耗品です。個別に出すのが難しければ、 工場全体の年間額を実稼働時間で割って按分する方法があります。
金額としては大きくないことが多いので、分からなければ0のままでも 全体の傾向は見えます。
段取り時間・検査時間(分)
実測が一番確かです。段取りはロットに1回なので、 個数が増えても増えません。ここが小ロットで単価が跳ね上がる理由です。
検査時間は1個あたりで入れます。全数検査か抜き取りかで実質的な負担が変わるので、 抜き取りなら「1個あたりに均した時間」を入れてください。
不良の見込み(個)
率ではなく個数で入れます。100個納めるのに5個落ちるなら「5」です。
「1個あたり原価 ÷(1−不良率)」で計算すると段取り費まで割ってしまい、 原価が過大に出ます。段取りは不良が出ても増えないためです。 個数で入れれば、この間違いが起きません。
※ 出るのは社内のコストであり、客への提示価格ではありません。 販管費・利益・外注費は含まれていないため、見積もりに使う際は別途上乗せしてください。 材料費・人件費・工具価格の初期値は単なる入力例で、相場ではありません。